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大野麥風展

東京ステーションギャラリーにて、大野麥風展。つい先日、水曜日の晩に電車の吊り広告で知った。

大野麥風意外の作品も含め、900円という金額から想像していたのをはるかに上回るボリューム。
過去に図書館で借りた博物図譜本で見たことのある絵もあったけれど、やはりオリジナル(と言っても、写本だったりするのだが)の威力はすごい。まずはあんまり上手とは言えないよなあ、などと思っていた栗本丹洲や高木春山の、懸命に緻密でありつつ活き活きと踊る線に惹き込まれた。ガラスケースに鼻の脂をつけてまわるほどに。

杉浦千里、これはもうもはやCGだ。CGでだってこんなにも甲殻類を細密に描こうとする人間はいないだろうし、いたとしてもこうもワクワクとは描けまい。こんなにも精緻で冷静な筆致なのに、描き手の心の昂りは伝わってくるのだから不思議だ。ただただ、圧倒された。

そして、大野麥風。杉浦千里の細密さの後ではどうもヘタウマに見えてしまうのだけれど、これぞ、写真技術も未熟な時代に、自分の目と感覚を頼りに描いていた画家ならではの、想像力で補完された魚たちの表情。画家の自信と迷い、その格闘の過程がまざまざとそこに刻み付けられているように感じた。

あと、麥風の絵に文章を寄せている上田尚が凄い。こんなにも読み手をワクワクさせるのは、彼が常に自分の釣りの体験に基づいて自分の言葉で書いているからだ。

他に、学んだことは不透明な絵具の使い方。色味のある紙に、白はとても有効だ。下の色を透けさせつつ、白群を重ねていた烏賊の絵、あとはミノカサゴの鱗。あるいは、ウナギの胴やモクズガニの腹の濃淡、絵具のぼかし。この辺りはとても参考になった。モクズガニについては爪のふさふさも。いずれはああいう風に描けるようになりたい。


 

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