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W杯

日本代表のW杯が終わった。初めてサッカーに興味を持ったのが4年前の南アW杯のとき。それから素人目にも強くなっていく代表チームには随分楽しい思いをさせてもらった。

本田は確かに、W杯前にひところの迫力を少し失ったように見えた。けれども調子のいいときの彼は、まるでマングローブの木が気根の間にボールを入れつつ移動しているかのように足下にボールがぴったりと収まっていて、ドリブルするとボールの方が体に遅れてついてくるようにすら見えた。これが「キープ力」というものか、と思い知った。日本中から期待され、その裏返しで少し調子を落とすと大騒ぎされ、そんな中でさらに自分にプレッシャーをかけて高みに上ってゆこうとする彼の姿は一個の人間として最高に輝いて見え、そんなこの4年間の歩みがコートジボワール戦のあの美しいゴールに帰結したのだと思うと、彼の生きざまを心から尊敬し、祝福したい思いだった。

4年前にいっとう好きになった遠藤が最後の試合を出番のないまま終えたのは彼の気持ちを思うととても残念だったけど、確かにあの試合には彼の能力の使いどころがなかったかもしれない。本人が語る通り、まるでサッカーゲームを俯瞰で眺めているかのように自在にパスを操る姿が遠藤という選手を見る楽しみで、このW杯でも贔屓目分差し引いたとしても彼のパスには迷いがなく、相手にボールを奪われる気がしない安心感があった。けれどもそれが相手チームの守備を切り裂くまでの威力を持ったかというと、そうは見えなかった。彼のインテリジェンスとボールコントロールは相変わらず秀逸だったけれど、チームとしてそれを活かしきれないうちにW杯のサッカーはそれをパワフルかつワイルドに押しつぶした、という印象だった。遠藤の後継者が育っていない、ということがずっと言われ続けたのが、こんな形で解消されたのは寂しいことだった。

岡崎は4年前、「センスがない人」に見えた。頑張るけれど肝心な時には力を発揮しきれない、なぜかそういう雰囲気があるように感じていた。それがこの4年の間にみるみるタフな顔つきになって、どれだけ失敗したとしても、どれだけ泥臭くても果敢に飛び込んでゆく、常に「この人ならなんとかしてくれるんじゃないか」と思わされるようになった。

大久保もそう。そこに年齢や経験からくる落ち着きとか、遠慮のない感じとか。オーバーヘッドのシュートはほんとにかっこよかった。惜しいところで得点できなかったけど、本番前のザンビア戦のゴールが見られてよかった。

長友、内田、山口、長谷部。あと、結果を出せなかった香川、今後が少し心配だけれど。みな、この4年間の努力の積み重ねがあってピッチを躍動していた。外野は何とでも言うけれど、その姿は問答無用に美しいし、その美しさが哀しかった。コロンビア戦の最後5分は早く過ぎればいいのに、と思うほどの壮絶な散り方だったけど、なんて美しいチームだっただろうかと思う。

スポーツって、やっぱりいい。努力する人間の姿は本当に美しい。

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